【ゲーム】ブラザーズ 2人の息子の物語
『2013年に海外 で非常に高い評価を受けた アクションアドベンチャー ゲームの日本ローカライズ 版です。病に倒れ苦しんで いる父親を助けるため、息子である「ナイ アー」と「ナイイー」兄弟が万病を治療すると いう秘薬「命の水」を目指して旅立ちます。』
http://s.gamespark.jp/article/2014/01/22/45870.html より引用
PSNで1500+税で購入。
先日「Valiant Hearts The Great War」とどちらをプレイしようか迷った結果 “田舎臭そう” という偏見により購入を後回しにしていたパズルアクションです。
正直期待してなかったけど海外での評価が高いとのことでプレイ。
とりあえず始めてみましたが、、、
逆 タ イ ト ル 詐 欺 で し た
まず、田舎臭くないです。
巨人やらグリフォンやらクリーチャーやら出てくる正統派ファンタジーでした。グラフィックも美しく、特に水面の表現が良い。作中では語られないのですが、背景に色々な物語があることを匂わせており、重厚な世界観です。
アクションはというと、左手で弟、右手で兄を操作する独特なスタイル。かつ、それぞれがジョイスティックとボタン1つで完結する明快さ。サクサク軽快に進みます。
操作感で特に印象に残ったのは、キャラクターの心情や疲労度に合わせてプレイヤーの操作に制限や負荷をかける手法を使っている部分で、効果的にキャラクターに感情移入できました。
兄弟を操作するので、それぞれ役割があって、特徴を抑えてアクションを進めていきます。また、アクションの他にも、動物と触れ合う時のリアクションなど、キャラクター細部の作り込みもしっかりしています。鳥かごに鳥が居て、兄は逃がすけど、弟は口笛を覚えさせようとする、など反応を見ていて面白いです。
上記のように、クオリティが高く安心して遊べる作りになっていて、それだけで1500円を回収した気分ですが、本作の魅力の全ては、このゲームのメッセージが明らかになる最後の20分にあります。
ここまでの物語、キャラクター、アクションの全てがそのメッセージのために用意され、デザインされていたことに気付かされます。感情曲線がうなぎのぼりです。
ここまでしっかりとメッセージ(=コンセプト)を作品に落とし込んだゲームはなかなか無いように感じます。3時間程度の短い尺の中で、余計なシーンやギミックを作らず、かつ世界観とキャラクターに厚みを持たせており、見事の一言。
ここでネタバレはしないので、気になった人は是非プレイしてみて下さい。
<まとめ>
①プレイヤーの操作に制限や負荷をかけることで、より作品に感情移入できる。
②物語を詰め込んでも、あえて語らないなど、濃淡をはっきりさせることでメッセージ性は損なわれない。
③コンセプトを一貫させることは大事。一貫しているとゲーム(物語)の構造自体が美しい。本当に。